Bitter Love〜無愛想な上司を助けたら、なぜか溺愛生活始まりました〜

一人暮らし中だからあまり贅沢は出来ないけど少しくらい美味しいものを食べたい。


夜勤頑張ったんだから、これくらいいいよね……?



「あー、ねむ……」



あれから1時間後。


軽く支度して、外に出た。ご飯屋さんを探して街中を歩き回る。


かなり寝たはずなのにまだ全然眠くて。


何度も欠伸を噛み殺した。



「……何食べよ。お腹空いたぁ……」



たくさんの人が行き交う街を歩きながらぼそっとつぶやく。


そういえば帰ってから何も食べないまま寝ちゃったからなぁ……。


あはは、と自分のしたことに笑ってしまう。夜勤明けはいつもそのまま眠りについちゃうことが多い。


多分私、夜職向いてないんだな……。



「……音川?」


「へ?」



ぼーっとしながら歩いていると、ふと誰かに名前を呼ばれる。


ドキッとしながら恐る恐る後ろを振り向く。



「に、虹原先生!?なんでここにいるんですか!?」
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