Bitter Love〜無愛想な上司を助けたら、なぜか溺愛生活始まりました〜
後ろには虹原先生こと虹原和馬(にじはらかずま)が驚いた表情をして立っていた。
私もびっくりして大きな声を出してしまう。
それと同時に、緊張してしまい、体が硬直してしまった。
「……お前には関係ないだろ。音川こそなんでここにいる?今日夜勤明けだろ?」
「いや……ご、ご飯を食べに行こうとしてたんです。先生こそ、夜勤明けじゃないですか。……まさか、今まで病院にいたとかじゃないですよね?」
私の質問に“関係ない”で返されてしまった。その事に一瞬怒りが湧いたけど先生のつかれた表情の方が気になって、スルーした。
「……急患の容態が急変してな。ヘルプで呼ばれた」
「なっ……。先生、ちゃんと休んでくださいよ。明後日から普通の出勤ですよ?先生が倒れたら元も子もないんですから……」
先生の言葉を聞いて、サーっと血の気が引いた。夜勤明けなのにヘルプで呼ばれるって……。
ほかの先生はいなかったの!?