【完結】婚約破棄したら意地悪悪魔に目を付けられました!?(仮)


 栗山先生は「何か分かったら、また連絡するよ」と言ってくれる。

「はい。お願いします」

「じゃあ、頑張ってね。美耶子ちゃん」

「ありがとうございます」
  
 栗山先生は「お疲れ様〜」と私の前から立ち去っていく。
 
「さて、パンフレット……」

 さっき早崎にパンフレット渡しておいてと頼まれてたから、それを渡したいんだけど……。

「片霧先生に、お礼をしたいな」

 このジャケットのお礼を兼ねて、片霧先生にパンフレットを渡したいな。

「もらって……くれるかな」

 この前、あんな散々なこと言われたし……。

「受け取ってもらうのは、難しいかも……」

 片霧先生は自分の腕しか信じない人だし……。完璧な薬じゃないと、認めてくれなさそうだ。

「あの、すみません」

「はい?」

 私は目の前を通った看護師さんに「外科の先生って、今誰かいますか?」と声をかける。

「外科の先生でしたら、医局にいると思いますよ」

「そうですか。ありがとうございます」

 私は外科の医局を目指すことにした。

「すいません……?」

 外科の医局に入ると、医局には誰もいなかった。

「あれ、誰もいない……」

 誰もいないなんて……。どうしよう?

「あの、外科の先生たちは?」

 近くのを通った人に聞くと、先生たちはカンファレンスを開いている最中とのことだった。
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