【完結】婚約破棄したら意地悪悪魔に目を付けられました!?(仮)


「……は?」

「ご、ごめんなさい……私ってば……」

 私のした行動が、片霧先生を困らせたことだけは分かった。

「……お前、俺のことが好きなのか?」

 そう聞かれてしまうと、そうなのかもしれない。
 椿と付き合ってた時と、これは多分同じ気持ちだと思う。

「多分……そうだと思います」

「多分ってなんだよ、多分って」

 私の髪に触れる片霧先生は、私の髪を撫でながら「好きなら好きって、ちゃんとハッキリ言えばいいだろ」と私の唇をもう一度奪ってきた。

「なんで……?」

「ほら、もう寝ろ」

「はい。……おやすみなさい」

「おやすみ」

 片霧先生と、二回もキスをしてしまった……。好きだって言ってしまった。
 私……いつから好きだったんだろう、彼のこと。 本当はずっと、気になっていたのかもしれない。
 しばらく恋することなんて、ないと思ってたのに。……椿と別れてから、私は恋をすることが怖くなっていた。

 カミングアウトされて困惑したけど、応援したいとは思ってた。
 でも素直に喜べたのかと言われると、それも分からない。

 私は……片霧先生とどうなりたいのかな。好きなのは間違いないの。
 でも……なんかよく、分からない。

 気が付いたら私は、眠っていた。 起きた時、ソファでは片霧先生が眠っていた。
 寝顔……本当にカッコイイな。 横顔もイケメンだ。
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