【完結】あ、すみません。私が見ていたのはあなたではなく、別の方です。
「……では、日程を調整する!」
「嬉しいです!」
「……きみは……いや、なんでもない」
「? 今日はお疲れさまでした。ライナルトさまもお疲れでしょう? ゆっくり休んでくださいね」
「ああ、おやすみ」
「おやすみなさい」

 去っていくライナルトさま。その姿が見えなくなるまで見送ってから、部屋に入る。

 やったー、ライナルトさまとデートができる!

 ……それにしても、なにか言いかけたみたいだけど、なにを言いたかったのかしら……?

◆◆◆

 ……ライナルトさまが日程を調整してくれると言ってから、早一週間。

 ついに……ついに! 本日、ライナルトさまとデートできる!

 とはいえ、そう遠くではなく、近くの湖にピクニック。それだけでも充分、私の心は満たされるの。

 今日は天気もいいし、絶好のピクニック日和ね!

 さんさんと降り注ぐ太陽の光を浴びながら、私はワクワクとした気持ちを隠せなかった。

「本当に湖でいいのか?」
「もちろんです! ライナルトさま、お仕事でお疲れでしょう? その上、私のワガママにも付き合ってくれて……本当に感謝しています!」
「いや、そんなに疲れてはいないが……」

 湖の近くまでは場所で向かい、湖を眺めながらお弁当を食べる!

 自然の力を借りてライナルトさまを癒したい!
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