愛されたい姫と愛したい総長。
「笑った……寧々が笑ったっ!!」


ばっと私に抱きついてきた雅くん。


「寧々、寧々……」

「ど、どうしたの……?」

「ごめん、嬉しくて。まだ会ってから一度も笑ってなかったでしょ?」

「そ、そうだったかな」


確かに、心の底から笑うのは久しぶりだったかもしれない。


「くっそ写真撮り忘れた……」


柊さんたちが悔しそうにしている理由なんて知る由もないまま……私たちは朝食を食べて、学園に向かって行った。



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