愛されたい姫と愛したい総長。
だけど、そんな時だった。

ピンポンとインターホンが来客を知らせ、急いで玄関から外に出る。

そこには——ベージュ色の髪の毛を靡かせた、美しい青年。

佐伯くんに、また会ってしまった。


「ど、どうしてここにっ……」

「言ったでしょ?俺に愛されればいいって」

「そんなの、冗談じゃ……」

「冗談なんかじゃないから」


ゆっくりとこちらに近づいてくる彼の声は、とっても甘くて……頭の中を、そっと侵略してくるみたいだった。


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