美貌の御曹司は、薄幸の元令嬢を双子の天使ごと愛し抜く
8.ずっと一緒に

ふれあいパークへ出かけた日以降、晴臣は毎日連絡をくれる。

時間が合えば電話で話し、タイミングが合わない場合も必ず朝と晩にメッセージが送られてくる。双子の様子を聞いたり、体調を崩していないか心配したり、たわいないやり取りだ。

仕事で忙しいにもかかわらず自分たちに時間を割いてくれるのは、彼こそ体調を崩さないか心配になるけれど、やはり嬉しい。

三年前は一緒に暮らしていたため、あまり電話やメッセージのやり取りを頻繁にしていたわけではない。なんだか新鮮な気分だった。

陽太は晴臣から電話が来ると「よーた、もしもししゅる!」と張り切って電話口に出たがる。興奮でほとんどなにを言っているのかわからない陽太の話にも晴臣は時折相槌を入れながら聞いてくれるため、晴臣への好感度は上がる一方だ。

なかなかスマホを離そうとしない陽太をなだめて電話を代わってもらい、近況を報告し合う。

そして最後には必ず「萌、愛してるよ」とチョコレートよりも甘い言葉を贈られ、毎回嬉しさと恥ずかしさで頬が真っ赤に染まるのだった。

会えない分、以前にも増して甘い言葉で萌を翻弄する晴臣に、萌は電話越しにもかかわらずドキドキしっぱなし。彼は容姿だけでなく声も抜群にいいため、耳元で響く甘い声音に全身がとろけそうな気がした。

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