前世の約束〜神の目を持つ敏腕社長は、純白オーラの秘書を慈しむ
車に乗り、助手席に座ってシートベルトを締めた後、さっきの言葉の意味を聞いてみた。
「北斗さん、さっき、ジョージさんが、来月楽しみにしてるって…」
「新婚旅行に行ってないだろ?星也を預けて、ロンドンに行こう。まぁ、父さんの代わりに行くから、ゆっくりは出来ないが、いいかな?」
「でも、星也を預けて…ご迷惑お掛けしたら…」
「大丈夫だよ。富田さんや他のスタッフがいるから安心だ。父さんと母さんも喜んでるよ」

それでも、私が不安そうにしていると、
「社長命令だ。秘書として同行するように」
と、私の髪を撫でる。
「いいな、綾奈」
「はい、皆さんのご厚意に甘えます」
「俺にも甘えろよ」
北斗さんは、助手席のシートベルトを外し、私を抱き寄せた。

「いつも、色々と手伝ってもらって、甘えています」
「…もっと違う意味で、甘えて欲しいんだが…」
私の両手を取り、北斗さんの首元の後ろに回して、指を組ませると、
「キスして欲しいって、甘えてみて」
「そ、そんな…」
「俺からだと、ここで抱かれるぞ?」
「そ、それはダメです!」
「じゃあ、どうしたらいい?」
「キ、キスして…ください…北斗さん」
「仰せの通りに」

北斗さんに抱き寄せられて、ここが地下の駐車場だと忘れるくらい、舌を絡め合う激しいキスが続き、ようやく唇が離れた。
「イギリスに言ったら、どんな甘え方してくれるか楽しみにしてる」
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