前世の約束〜神の目を持つ敏腕社長は、純白オーラの秘書を慈しむ

「色々な所に連れて行きたかったけど、仕事ばかりですまない。今度来た時は、ゆっくり過ごせるように計画するよ」
「私はとても楽しかったです。ジョージさんと楽しそうに仕事をする、カッコいい北斗さんが見れたから」
「それは嬉しいね」
「もちろん、パパの北斗さんも大好きですけど…」
「そんなに褒めたら、どうなるか分かってるだろ？」
「い、いえ、そういうわけでは…」
「お礼は後でたっぷりするよ」
微笑んで私の頬を撫でた北斗さんが、真剣な顔つきになった。

「綾奈…相談なんだが」
私の手を取り、優しく包み込む。
「そろそろ、子供が欲しいんだ」
「はい…私、1人子だったので、嬉しいです」
それでも、北斗さんの顔は、まだ曇っている。

「俺の力を、もし、2人目の子が受け継げば…星也もどちらも苦しめるかもしれないと、悩んでいたんだが」
「私にとって、力は関係ありません」
「俺も純粋に、綾奈と夫婦として、子供が欲しい。俺と一緒に、子供達を支えてくれるか？」
「もちろんです。だって、愛する北斗さんとの子供達ですから」
「ありがとう、綾奈」

北斗さんは、力強く私を抱きしめた。
きっと、北斗さんとなら、どんな困難も乗り越えて、幸せな家族になれるから…