前世の約束〜神の目を持つ敏腕社長は、純白オーラの秘書を慈しむ
「俺は、沢山の応募者から、秘書として君を選んだ。特別なんだよ」
優しく微笑む社長は、私を諭すように静かに話す。
「いいね?不安は分かるが、俺を信じて」
「はい…ありがとうございます」
社長は、私を安心させるように、満面な笑みを向けた後、歩き出した。
その後を遅れないように、ついて歩く。

どうしよう…
ドキドキが止まらない。

こんなに素敵な男性の彼女って、どれだけハイスペックの女性なんだろう…
才色兼備で、人としても素晴らしい人格者。
きっと、誰もが憧れるほどの女性…
社長の横に立って、まるで、ハリウッドスターのように絵になる2人…

だから、私が選ばれたんだよね…
地味な私が秘書の方が、目立たないし、彼女がやきもちなんて、妬かないだろうし。

でも、その方がいい。
私は、秘書の勉強も出来るし、大手企業の社長の傍で、経営を知れるんだから。

勉強して、いずれ年齢を重ねて、秘書から外される頃には、独り身の私が、細々と生活出来るだけの、小さなお店を開きたい。

今は、宇河社長の傍にいる時間を、大切にしよう。
ドキドキする気持ちは、気づかれないようにして、私を選んでくれた事を、後悔させないように。
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