前世の約束〜神の目を持つ敏腕社長は、純白オーラの秘書を慈しむ
「ずっと1人って誰が言った?」
「えっ…あの、それは…」
「綾奈と知り合う前のことだ。1人とは限らない、だろ?」
「そ、そうですよね、そんなの、分かってますよ」
綾奈は笑いながら、顔を背けた。

「嫉妬、しないのか?」
「だって、仕方ないですよ。女性にモテるなんて、分かってますから」
「そう…寛容だね」
「宇河HDの社長だし、優しいし、一緒に歩いていたら、女性が振り向くくらいカッコいいし、それに…」
綾奈は自分の手を握り絞め、肩を振るわせている。
綾奈は嫉妬しても、オーラが荒々しく渦巻くだけで、決して濁らない。
やはり生涯、俺が愛するのは、綾奈はしかいない。

「大人気無くて悪かった…今日の正人君のことがあったし、俺に嫉妬して欲しかったんだ」
「北斗さんの過去を、咎めるつもりはありません。でも…分かっていても、嫉妬してしまうんです」
「分かったよ。ごめん…意地悪した」
「私の初恋も、初めては全て北斗さんです。だから…余裕が無いんです」
涙を流す綾奈が愛おしくて、抱きしめた。
余裕が無いのは、俺の方だ。

「この家に女性が入ったのは、綾奈、君だけだ。もちろん、隣の部屋もだよ」
「…例え嘘でも、嬉しいです」
「嘘じゃ無い。本当さ」
「でも、私と…初めての夜、えっと…」

初めての夜?あぁ…あの事か…
確かに、ベッドの引き出しに、入っていれば誤解を招くよな…
「いつでも綾奈を抱けるように、準備をしていたんだ」
綾奈は目を丸くし、頬を赤らめる
おまけに、オーラの純白に、渦巻くようにピンクが一気に彩った。

このまま、抱き寄せたら…
俺で無くても、綾奈に引き込まれるぞ…
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