前世の約束〜神の目を持つ敏腕社長は、純白オーラの秘書を慈しむ
宇河家の目の力は、第一子に受け継がれると、目の色は本来の色に戻る。

特殊な力は失うものの、元々経営の才に恵まれている宇河家は、発展し続け、国内外で通用する総合商社として、名を馳せている。

そして俺は…
数百年に1度だけ生まれるという、七色の目を持つ。
神の目と言い伝えられる力は、人が放つオーラが見え、色と動きによって、人の感情が分かる。

世間に知れたら、悪用される力。
決して知られてはいけない。
家以外では、カラコンで七色の目を隠している。

父から託され、30歳で宇河HDの社長に就任した。
商談の時も、手に取るように相手の言葉と、思いの裏腹が分かる。

仕事関係ならまだいい。
女性関係となれば、愛情の淡いピンクを放つオーラだけでなく、欲望、嫉妬などの感情が見え、また会いたいと思う女性なんていなかった。

欲求は、その場限りで終わる相手で満たす。
心奪われるほどの恋愛なんて、一生出来ない。
まして、結婚して、生涯一緒に暮らすなんて、俺には無理だ。
会長である父は、愛がなくても、子孫を絶やさないようにと、結婚を急かすが…
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