前世の約束〜神の目を持つ敏腕社長は、純白オーラの秘書を慈しむ
「綾奈、どうした?顔が赤いぞ?」
「な、何でもありません。直ぐに連絡します」
想い出に浸っていたこと、北斗さんに知られないうちに、私は、慌てて招集をかけた。

仕事場では、引き締まった顔つきで、凜としている北斗さんだけど…
家に帰れば、甘々パパになる。
「北斗さん、私がしますから」
「1人暮らしで、家事は慣れている。それに、子供のおむつ替えなんて、こんな貴重な経験は今しか出来ない」
「でも、私、殆ど何もしてなくて」
「いい勉強になるよ。でも悪い癖だな。育児すら、商品化とか、新規事業でこんな風にしたらどうかと、アイデアが頭を過ぎる」
「それは素敵です。ママの目線とパパの目線と、合わさって子育てに役立てば」
「俺自身も楽しみだよ。よしっ!星也、気持ち良くなったな。ねんねするか」

北斗さんが抱っこして、しばらくすると、安心するのか星也は直ぐに眠ってしまう。
そのまま、寝かしつけるのは、毎日の光景だ。

「北斗さん、お仕事大変なのに、ありがとうございます」
「2人の子供なんだ。お礼なんていらない…が」
ベッドに腰掛ける私の横に座ると、
「ずっと我慢してきたから、そろそろ綾奈を抱きたいんだが…」
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