気高き不動産王は傷心シンデレラへの溺愛を絶やさない
 こういう馴れ馴れしさと距離の近さ、そして悪びれないところが本当に苦手だ。

 だけどここで変な空気にしては祖母に申し訳が立たない。

「あとは誰が来るって言ってたっけねえ。ゆうちゃん、そこにお座んなさい」

「ありがとう、おばあちゃん」

 長方形のテーブルが並んでいる席のひとつに座ると、なぜか宗吾くんもやって来る。

「じゃあ俺もここで。いいよな?」

「……うん」

 ほかにも空いた席はあるし、傍から見て彼と親しくしている親戚だっている。

 それなのにわざわざ私の隣に陣取るところに、ざらついた不快感を覚えた。

「それにしても結構集まったな。十、十一……全部で二十人くらい集まるのか、これ?」

「前の集まりから間が空いたからだと思うよ。せっかくの機会だし、お互いの顔を見たかったのもあるんじゃないかな」

 ちなみに私の両親は少し遅れて来ることになっている。

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