気高き不動産王は傷心シンデレラへの溺愛を絶やさない
「奥様の写真を持っているのなら、これを使った合成写真も作れるでしょう。もしもそれがSNSに流されたり、おもしろおかしく騒ぎ立てたい雑誌の編集部にでも流されたりしたら――」
「どんな手段を使ってもいい。犯人を特定しろ」
自然と魅上に告げた声がきつくなった。
魅上は証拠品となる手紙を丁寧にファイルにまとめてから、硬い表情で言う。
「かしこまりました。が、その労力をかけるくらいならば、離婚なさってはいかがですか?」
「どういう意味で言っている?」
「そのままの意味です。もともと、会社を守るための結婚だったでしょう。その結婚によって新しい問題が発生したのなら、離婚するほうがコストをかけずに済みます」
思わず椅子を立って、デスクの向かい側にいる魅上を睨みつけた。
「どんな手段を使ってもいい。犯人を特定しろ」
自然と魅上に告げた声がきつくなった。
魅上は証拠品となる手紙を丁寧にファイルにまとめてから、硬い表情で言う。
「かしこまりました。が、その労力をかけるくらいならば、離婚なさってはいかがですか?」
「どういう意味で言っている?」
「そのままの意味です。もともと、会社を守るための結婚だったでしょう。その結婚によって新しい問題が発生したのなら、離婚するほうがコストをかけずに済みます」
思わず椅子を立って、デスクの向かい側にいる魅上を睨みつけた。