気高き不動産王は傷心シンデレラへの溺愛を絶やさない
「まだ半年しか経っていないなんて信じられない。もう何年も前のことのように思えるよ」
だんだん観覧車が高い位置に上っていく。
「優陽、あっち」
「……あ」
肩を叩かれて志信さん側の窓を覗き込むと、プレザントリゾートの大庭園が広がっていた。
「見てほしいって言ってたのは、これ……?」
「ああ、そうだ」
道に沿って等間隔に植えられた木が庭園の輪郭を形作っている。
それは、ハートの形だった。ハートの内側は生垣で迷路が作られていて、上空からだとまるで模様のように見える。
「俺はずっと、誰かの幸せな明日をつくる仕事がしたかった。だから藍斗に言ったんだ。『プロポーズするなら、プレザントリゾートで』って言われるような場所にしようと」
窓の外から視線を戻すと、志信さんと目が合った。
穏やかな笑みは半年前に見たものと同じなのに、違って見える。
だんだん観覧車が高い位置に上っていく。
「優陽、あっち」
「……あ」
肩を叩かれて志信さん側の窓を覗き込むと、プレザントリゾートの大庭園が広がっていた。
「見てほしいって言ってたのは、これ……?」
「ああ、そうだ」
道に沿って等間隔に植えられた木が庭園の輪郭を形作っている。
それは、ハートの形だった。ハートの内側は生垣で迷路が作られていて、上空からだとまるで模様のように見える。
「俺はずっと、誰かの幸せな明日をつくる仕事がしたかった。だから藍斗に言ったんだ。『プロポーズするなら、プレザントリゾートで』って言われるような場所にしようと」
窓の外から視線を戻すと、志信さんと目が合った。
穏やかな笑みは半年前に見たものと同じなのに、違って見える。