気高き不動産王は傷心シンデレラへの溺愛を絶やさない
 赤ちゃんと会う日まではまだ長いのだから、伝える機会はいくらでもある。

 そう思っていたら、驚いた顔の猫のスタンプが返ってきた。

【ちょうど今、ご飯に誘おうと思ってたの! いろいろ心配かけちゃったよね、ありがとう。とりあえず、悩みは解決しそうだよ。これも優陽のおかげだね】

 気に入っているのか、猫のスタンプが立て続けに三つも送られてくる。

 文面から、彼女が本当に元気らしいことが伝わってきてほっとした。

【解決しそうならよかった! 予定ならいつでも合わせるよ。私も話したいことがあるんだ。きっとびっくりするよ】

【え、なんだろう? 今聞きたい】

【次に会う時のお楽しみにね】

【えー、じゃあ明日ご飯行こうよ。それならいいでしょ?】

【早いって!】

 きゃっきゃとメッセージのやり取りをしていると、部屋のドアをノックする音がした。

「そろそろ寝ないか?」

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