神殺しのクロノスタシス6
第8章
ナジュside
―――――――…冥界に飛び込んでみたら、辿り着いたのは無人島。
しかも、一緒に来たはずの天音さんとはぐれ、代わりとばかりにすぐりさんとペアを組むことになってしまった。
そんな僕とすぐりさんは、現在、無人島のど真ん中にあった、何かの研究施設…らしき建物の中にいた。
その建物の、医務室?らしき部屋に入ってみると。
それはもう、出るわ出るわ。お宝の山ですよ。
「そーいえばさー、俺とナジュせんせーがこうして、二人きりで作業するなんてさ」
「はい?」
「いつぞやを思い出すよねー。ナジュせんせーがむぼーな読心魔法の訓練してた時」
「…あー…。ありましたね、そんなこと…」
思い出させないでくださいよ。僕にとっては、嫌な記憶なんですから。
リリスにたっぷり怒られたり、僕自身も記憶を失ったりして大変だったなぁ。
まぁ、アレのお陰で読心魔法の弱点を克服出来たので、必要な苦労だったということで。
「まさかこんな形で、またナジュせんせーときょうどーさぎょーすることになるとはなー」
「嫌でしたか?」
「別に?知らない人より良いよ。やりやすくて」
同感ですよ。
お互い手の内を知っている者同士なら、最低限の連携は出来ますからね。
「それにしたって、これはよそー外だったね…。何?これ」
すぐりさんは、戸棚の下に転がっていた、変色した薬漬けの瓶を手に取った。
うわぁ。本物ですか、それ。
「ホルマリン漬けの…生き物ですかね。魔物でしょうか」
「カエルとかかなー?」
カエルだったらまだ可愛いですけど、ここは冥界なんで。
多分カエルは居ないでしょうね。
「うーわ、他にまだあるよ。いっぱい」
「うわぁ…。ある意味壮観ですね」
ガラスの割れた戸棚の中に、ホルマリン漬けの瓶がズラリ。
いずれも黒く変色していて、「中身」は見えなかった。
想像するしかないけど、多分ろくなものじゃないでしょうね。
こんな気持ち悪いものばっかり見ているせいだろうか。さっきからずっと、酷い胸騒ぎが消えない。
しかも、一緒に来たはずの天音さんとはぐれ、代わりとばかりにすぐりさんとペアを組むことになってしまった。
そんな僕とすぐりさんは、現在、無人島のど真ん中にあった、何かの研究施設…らしき建物の中にいた。
その建物の、医務室?らしき部屋に入ってみると。
それはもう、出るわ出るわ。お宝の山ですよ。
「そーいえばさー、俺とナジュせんせーがこうして、二人きりで作業するなんてさ」
「はい?」
「いつぞやを思い出すよねー。ナジュせんせーがむぼーな読心魔法の訓練してた時」
「…あー…。ありましたね、そんなこと…」
思い出させないでくださいよ。僕にとっては、嫌な記憶なんですから。
リリスにたっぷり怒られたり、僕自身も記憶を失ったりして大変だったなぁ。
まぁ、アレのお陰で読心魔法の弱点を克服出来たので、必要な苦労だったということで。
「まさかこんな形で、またナジュせんせーときょうどーさぎょーすることになるとはなー」
「嫌でしたか?」
「別に?知らない人より良いよ。やりやすくて」
同感ですよ。
お互い手の内を知っている者同士なら、最低限の連携は出来ますからね。
「それにしたって、これはよそー外だったね…。何?これ」
すぐりさんは、戸棚の下に転がっていた、変色した薬漬けの瓶を手に取った。
うわぁ。本物ですか、それ。
「ホルマリン漬けの…生き物ですかね。魔物でしょうか」
「カエルとかかなー?」
カエルだったらまだ可愛いですけど、ここは冥界なんで。
多分カエルは居ないでしょうね。
「うーわ、他にまだあるよ。いっぱい」
「うわぁ…。ある意味壮観ですね」
ガラスの割れた戸棚の中に、ホルマリン漬けの瓶がズラリ。
いずれも黒く変色していて、「中身」は見えなかった。
想像するしかないけど、多分ろくなものじゃないでしょうね。
こんな気持ち悪いものばっかり見ているせいだろうか。さっきからずっと、酷い胸騒ぎが消えない。