神殺しのクロノスタシス6
…天変地異か何か?
これには、シルナもびっくり。
「珍しいな、イレースが簡単に許すなんて…」
いつもなら、説教が始まるところだったろうに。
「今の私は機嫌が良いんです。念願の抜き打ち試験を行うことが出来ましたからね」
とのこと。
あー、成程。はいはい、そういうことね。
生徒達が沈み込んでる一方、念願の抜き打ち試験を実施出来たイレースは、達成感でいっぱいだと。
残酷。
「今回の試験をモデルケースに、定期試験の他に、年に何度かこのような抜き打ち試験を実施したいですね。生徒達の気を引き締めるのに、これほど良い機会はありません」
「そ、そうか…」
年に数回?マジで?そんなにやるの?
生徒は泣くだろうな…。
ごめんな。そこは俺達教師仲間が、「それはさすがにやり過ぎじゃないか」と言って止めるべきなんだろうけど。
俺も命が惜しいからな。言えない。
すると。
「い、い、イレースちゃん。さすがにや、やり過ぎじゃないの?もうちょっと、せめてもうちょっと簡単な試験を、」
俺より度胸があるらしいシルナが、俺の背後に隠れたまま、恐る恐る女王様に意見した。
おぉ。やるなシルナ。
だが、そんなシルナの必死の勇気は、
「これ、今日学院に届いた郵便物です。全部目を通しておいてくださいね」
「ひ、ひゃいっ」
あまりにも、あっさりとスルーされた。
…シルナでも駄目だったか。
仕方ない。シルナと言えども、女王様に逆らったら恐ろしい制裁が待ってるからな。
「それでは、私はこれで」
郵便物を手渡すなり、イレースはさっさと学院長室を出ていった。
…ごめんな、生徒達。止められなくて。
せめてチョコレートの袋詰めくらいは、俺も手伝わせてもらったからさ。
それくらいじゃ元気は出ないと思うけど、このチョコが少しでも生徒の心を慰めることを祈るばかりである。
これには、シルナもびっくり。
「珍しいな、イレースが簡単に許すなんて…」
いつもなら、説教が始まるところだったろうに。
「今の私は機嫌が良いんです。念願の抜き打ち試験を行うことが出来ましたからね」
とのこと。
あー、成程。はいはい、そういうことね。
生徒達が沈み込んでる一方、念願の抜き打ち試験を実施出来たイレースは、達成感でいっぱいだと。
残酷。
「今回の試験をモデルケースに、定期試験の他に、年に何度かこのような抜き打ち試験を実施したいですね。生徒達の気を引き締めるのに、これほど良い機会はありません」
「そ、そうか…」
年に数回?マジで?そんなにやるの?
生徒は泣くだろうな…。
ごめんな。そこは俺達教師仲間が、「それはさすがにやり過ぎじゃないか」と言って止めるべきなんだろうけど。
俺も命が惜しいからな。言えない。
すると。
「い、い、イレースちゃん。さすがにや、やり過ぎじゃないの?もうちょっと、せめてもうちょっと簡単な試験を、」
俺より度胸があるらしいシルナが、俺の背後に隠れたまま、恐る恐る女王様に意見した。
おぉ。やるなシルナ。
だが、そんなシルナの必死の勇気は、
「これ、今日学院に届いた郵便物です。全部目を通しておいてくださいね」
「ひ、ひゃいっ」
あまりにも、あっさりとスルーされた。
…シルナでも駄目だったか。
仕方ない。シルナと言えども、女王様に逆らったら恐ろしい制裁が待ってるからな。
「それでは、私はこれで」
郵便物を手渡すなり、イレースはさっさと学院長室を出ていった。
…ごめんな、生徒達。止められなくて。
せめてチョコレートの袋詰めくらいは、俺も手伝わせてもらったからさ。
それくらいじゃ元気は出ないと思うけど、このチョコが少しでも生徒の心を慰めることを祈るばかりである。