神殺しのクロノスタシス6

令月side

――――――…猫マシュリの案内で、無事に聖魔騎士団魔導部隊隊舎に到着。

早速、僕と『八千歳』はその建物に侵入した。

容易いものだ。これくらい。

『ムシ』なんていう正体不明のイモムシに操られて、僕は危うく学院長や羽久を殺してしまうところだった。

そのせいでかけた迷惑の分を取り戻す為にも、ここで有益な情報を仕入れて帰らなくては。

『八千歳』もきっと、同じ気持ちだと思う。

隊舎に侵入した僕と『八千歳』は、人の気配のする方を辿っていった。

皆バラバラの部屋にいるのかと思ったが、そんなことはなかった。

どうやら、大きな会議室に集まっているようだ。

「…会議中みたいだね」

「そーだね。じゃ、俺達も会議に参加させてもらおっかー」

僕と『八千歳』は、会議室の天井裏に忍び込み。

そこから、下の会議室の様子を伺った。

下にいる聖魔騎士団魔導部隊大隊長達が、血眼になって会議に臨んでいる姿が見えた。






「それではこれより、イーニシュフェルト魔導学院に潜伏している『賊』の討伐任務について話し合いましょう」

…早速敵意満々なんだけど。

『賊』って、要するに学院長達のことだよね?




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