神殺しのクロノスタシス6
…シュニィ達が徒党を組んで、イーニシュフェルト魔導学院に攻め込んできてから30分後。
「本当に…。その…なんとお詫びを申し上げたら良いか…」
ようやく『ムシ』の洗脳から解放されたシュニィは、気の毒なほど落ち込んでいた。
…さっきから、もう何回謝られたか分からん。
「聖魔騎士団副団長ともあろう者が…あんなにも呆気なく敵の手管に丸め込まれて…。面目次第もございません」
「そ、そんなシュニィちゃん…。落ち込まなくて良いんだよ。シュニィちゃんのせいじゃな、」
「容赦なく校舎爆破しようとしてたよねー」
「鬼みたいな形相だったね」
おい、やめろ。
無邪気な元暗殺者二人が、シュニィの傷口に塩を塗っていた。
「…」
シュニィ、撃沈。
あのな、令月、すぐり…。人のこと好き勝手言ってるが、お前らもさっきまで『ムシ』に洗脳されて、容赦なく俺達のこと殺しにかかってたからな。
更に、『ムシ』に洗脳されていたことに落ち込んでいるのは、シュニィだけではなく。
「羽久さんのことを忘れて、挙げ句襲いかかるなんて…」
「…」
ずーん、と落ち込んでいるクュルナ。
珍しいな…。クュルナがこんなに落ち込んでいるとは…。
『ムシ』に良いように操られていたのが、余程悔しいらしい。
「不甲斐ないな。他人の悪意に操られて、自分の信念を見失うとは」
「何とか止めてもらえて良かった…。この手で学院長達を傷つけることがあったら、一生自分を許せないところだった」
と、無闇とエリュティアが言った。
こちらも責任を感じてるらしいな。
「畜生。自分の心臓の中にイモムシ?そんなの分かるかよ畜生っ」
「キュレムさん、荒れてますねー」
…キュレムも超イラついてるみたいだ。
危うく校舎を爆破しかけたからな。そりゃそうなる。
未然に防げて本当に良かった。
「申し訳ありません、シルナ学院長…。このお詫びは必ず…」
「ま、まぁまぁ、別にシュニィちゃん達は悪くないから」
「ですが…」
「そうだっ。悪いと思ってるなら、今度皆で一緒にチョコレートパーティーしようよ。それでチャラ。ね?そうしよう?」
「…はい。学院長先生が、それで良いなら…」
そんなことで良いのかと、釈然としない表情でシュニィは頷いた。
良いんだよ。そんなことで。
全員、無事に正気に戻ったのだから、それ以上大切なことなんてない。
「…ありがとうな、珠蓮。お前のお陰で助かったよ」
それもこれも、救援に応じてくれた珠蓮のお陰だ。
それなのに、珠蓮は。
「気にするな。俺は、自分に出来ることをしただけだ」
とのこと。
…さてはこいつ、イケメンか?
「本当に…。その…なんとお詫びを申し上げたら良いか…」
ようやく『ムシ』の洗脳から解放されたシュニィは、気の毒なほど落ち込んでいた。
…さっきから、もう何回謝られたか分からん。
「聖魔騎士団副団長ともあろう者が…あんなにも呆気なく敵の手管に丸め込まれて…。面目次第もございません」
「そ、そんなシュニィちゃん…。落ち込まなくて良いんだよ。シュニィちゃんのせいじゃな、」
「容赦なく校舎爆破しようとしてたよねー」
「鬼みたいな形相だったね」
おい、やめろ。
無邪気な元暗殺者二人が、シュニィの傷口に塩を塗っていた。
「…」
シュニィ、撃沈。
あのな、令月、すぐり…。人のこと好き勝手言ってるが、お前らもさっきまで『ムシ』に洗脳されて、容赦なく俺達のこと殺しにかかってたからな。
更に、『ムシ』に洗脳されていたことに落ち込んでいるのは、シュニィだけではなく。
「羽久さんのことを忘れて、挙げ句襲いかかるなんて…」
「…」
ずーん、と落ち込んでいるクュルナ。
珍しいな…。クュルナがこんなに落ち込んでいるとは…。
『ムシ』に良いように操られていたのが、余程悔しいらしい。
「不甲斐ないな。他人の悪意に操られて、自分の信念を見失うとは」
「何とか止めてもらえて良かった…。この手で学院長達を傷つけることがあったら、一生自分を許せないところだった」
と、無闇とエリュティアが言った。
こちらも責任を感じてるらしいな。
「畜生。自分の心臓の中にイモムシ?そんなの分かるかよ畜生っ」
「キュレムさん、荒れてますねー」
…キュレムも超イラついてるみたいだ。
危うく校舎を爆破しかけたからな。そりゃそうなる。
未然に防げて本当に良かった。
「申し訳ありません、シルナ学院長…。このお詫びは必ず…」
「ま、まぁまぁ、別にシュニィちゃん達は悪くないから」
「ですが…」
「そうだっ。悪いと思ってるなら、今度皆で一緒にチョコレートパーティーしようよ。それでチャラ。ね?そうしよう?」
「…はい。学院長先生が、それで良いなら…」
そんなことで良いのかと、釈然としない表情でシュニィは頷いた。
良いんだよ。そんなことで。
全員、無事に正気に戻ったのだから、それ以上大切なことなんてない。
「…ありがとうな、珠蓮。お前のお陰で助かったよ」
それもこれも、救援に応じてくれた珠蓮のお陰だ。
それなのに、珠蓮は。
「気にするな。俺は、自分に出来ることをしただけだ」
とのこと。
…さてはこいつ、イケメンか?