神殺しのクロノスタシス6
ケルビムside
――――――…リューイが地上で見ていた光景を、私もまた、リューイの目を通して見ていた。
…リューイの言った通り。
裏切り者の聖賢者シルナ・エインリーは、底なしに優しくて、お人好し。
私には、このお人好しが悪人とは思えなかった。
神の裁きを下すに値するとは、とても思えなかった。
…この方達なら、大丈夫。
きっと、「これ以上の禁忌」を犯すことはないだろう。過去の過ちを、もう一度繰り返すことはないだろう。
だったら、これ以上彼らに手を出すのはやめるべきだ。
そう思ったからこそ、私は仲間の天使…熾天使セラフィムと、座天使ソロネを呼んだ。
改めて、彼らと話し合おうと思った。
聖賢者シルナ・エインリーから、手を引くように、と。
「…突然我らを呼びつけて、何の用だ?…智天使ケルビム」
「…お二人に話があります。…聖賢者シルナ・エインリーについて」
私がその名前を出した途端、二人の天使達は露骨に顔をしかめた。
さぁ、ここからが本題にして、正念場です。
…リューイの言った通り。
裏切り者の聖賢者シルナ・エインリーは、底なしに優しくて、お人好し。
私には、このお人好しが悪人とは思えなかった。
神の裁きを下すに値するとは、とても思えなかった。
…この方達なら、大丈夫。
きっと、「これ以上の禁忌」を犯すことはないだろう。過去の過ちを、もう一度繰り返すことはないだろう。
だったら、これ以上彼らに手を出すのはやめるべきだ。
そう思ったからこそ、私は仲間の天使…熾天使セラフィムと、座天使ソロネを呼んだ。
改めて、彼らと話し合おうと思った。
聖賢者シルナ・エインリーから、手を引くように、と。
「…突然我らを呼びつけて、何の用だ?…智天使ケルビム」
「…お二人に話があります。…聖賢者シルナ・エインリーについて」
私がその名前を出した途端、二人の天使達は露骨に顔をしかめた。
さぁ、ここからが本題にして、正念場です。