神殺しのクロノスタシス6
「ナツキ様を正気に戻さなくては。あの方が操られている限り、現状の打開は望めないでしょう」
「…それは分かります。ですが、その為の方法は?」
そこがネックだよな。…どうしても。
「私も、色々と方法を考えてはいます。でも…前例のないことだけに、どれも確かな手段とは言い切れず…」
「そうでしょうね…」
「フユリ様は、秘密裏にナツキ様に書簡を送って、真実を呼びかけてはもらえませんか?」
試せることは、何でも試した方が良い。
呼びかけくらいで、ナツキ様が目を覚ますとは思えないけど。
妹からの言葉なら、まるっきり無視はしない…はず、だと信じたい。
「果たして、それで目を覚ましてくれるでしょうか?」
「何もやらないよりはマシです。…お願い出来ますか?」
「分かりました。やってみましょう」
ありがとうございます。
さすがフユリ様。話が早い。
「その間に、私達も学院の方で、これからどうするかの作戦を練っておきます」
「はい。私に出来ることがあれば、いつでも、何でも言ってください」
と言って、フユリ様は微笑んでみせた。
…なんとも懐の広い。これがルーデュニア聖王国女王の器。
フユリ様への憎しみを利用され、天使達に良いように操られている兄のナツキ様とは、雲泥の差である。
「…それは分かります。ですが、その為の方法は?」
そこがネックだよな。…どうしても。
「私も、色々と方法を考えてはいます。でも…前例のないことだけに、どれも確かな手段とは言い切れず…」
「そうでしょうね…」
「フユリ様は、秘密裏にナツキ様に書簡を送って、真実を呼びかけてはもらえませんか?」
試せることは、何でも試した方が良い。
呼びかけくらいで、ナツキ様が目を覚ますとは思えないけど。
妹からの言葉なら、まるっきり無視はしない…はず、だと信じたい。
「果たして、それで目を覚ましてくれるでしょうか?」
「何もやらないよりはマシです。…お願い出来ますか?」
「分かりました。やってみましょう」
ありがとうございます。
さすがフユリ様。話が早い。
「その間に、私達も学院の方で、これからどうするかの作戦を練っておきます」
「はい。私に出来ることがあれば、いつでも、何でも言ってください」
と言って、フユリ様は微笑んでみせた。
…なんとも懐の広い。これがルーデュニア聖王国女王の器。
フユリ様への憎しみを利用され、天使達に良いように操られている兄のナツキ様とは、雲泥の差である。