神殺しのクロノスタシス6
ナジュside
――――――…仲間達のもとから、逃げるように自分の部屋に戻った。
羽久さんも天音さんも、学院長も。
僕が自分のことを責めているんじゃないか、と心配しているのが、手に取るように分かった。
その通りだ。言い返す言葉もない。
悔しかった。自分は死なないのに、仲間が死ぬことが凄く悔しかった。
自分の身勝手のせいで、これまで大勢人を殺してきた僕が、こんなことを言うのは許されないだろう。
でも、悔しくて堪らなかった。
その死がマシュリさんのものではなく、自分のものであったらどんなに良かったか。
マシュリさんは生きるべきだった。血に塗れた死にたがりの僕とは違って、あの人には未来があった。
明るい、幸福な未来が。
何で僕が生きてるのに、先にマシュリさんが死ななきゃいけないのか。
こんなことはおかしい。間違っているのだ。
…だけど、僕が仲間達のもとから逃げてきたのは、それだけが理由ではなかった。
マシュリさんの亡骸を、この目で見てからずっと…。
僕以上に動揺している、僕の中のもう一人と、会って話したかった。
「彼女」なら、僕達の知らないことを知っている。…そんな予感があった。
だから。
「…教えてください、リリス」
「…ナジュ君…」
僕は、意識を自分の中の精神世界に移した。
そこには、酷く戸惑ったような表情をした、僕の中のもう一人…リリスが、僕を待っていた。
羽久さんも天音さんも、学院長も。
僕が自分のことを責めているんじゃないか、と心配しているのが、手に取るように分かった。
その通りだ。言い返す言葉もない。
悔しかった。自分は死なないのに、仲間が死ぬことが凄く悔しかった。
自分の身勝手のせいで、これまで大勢人を殺してきた僕が、こんなことを言うのは許されないだろう。
でも、悔しくて堪らなかった。
その死がマシュリさんのものではなく、自分のものであったらどんなに良かったか。
マシュリさんは生きるべきだった。血に塗れた死にたがりの僕とは違って、あの人には未来があった。
明るい、幸福な未来が。
何で僕が生きてるのに、先にマシュリさんが死ななきゃいけないのか。
こんなことはおかしい。間違っているのだ。
…だけど、僕が仲間達のもとから逃げてきたのは、それだけが理由ではなかった。
マシュリさんの亡骸を、この目で見てからずっと…。
僕以上に動揺している、僕の中のもう一人と、会って話したかった。
「彼女」なら、僕達の知らないことを知っている。…そんな予感があった。
だから。
「…教えてください、リリス」
「…ナジュ君…」
僕は、意識を自分の中の精神世界に移した。
そこには、酷く戸惑ったような表情をした、僕の中のもう一人…リリスが、僕を待っていた。