骨の髄まで
「雲田くんが……」
「え?」
「明日、歓迎会をしてくれるそうです。私の」
「ああ」
「それに、月野さんも来ませんかって」
言ってました、雲田くんが。
今までどんなダメ出しよりも、今のこの無言の方がダメージが大きい。新卒だったら発狂していたと思う。
「行きます」
「え?」
「参加します」
断られなかったと喜ぶべきか、来てしまったと後悔すべきか。
幹事の雲田くんが乾杯の音頭を取り、ビールを呷った。
「良い飲みっぷりだねえ」と課長が目を細めている。