骨の髄まで

それほど珍しいものらしい。

「人事って、やばい奴の噂とか集まってきそう」

雲田くんがビールと共に横に来る。

「どこの部署が一番やばいん?」
「人口率的には営業かな」
「もしかして俺とか言われてない……?」
「どうだったかな」

笑って答えると、雲田くんに肩をぶつけられた。

「雲田と日下部さん、仲良いねえ」

隣の卓にいた星土さんが言うので、振り向いた。

「新卒のときの研修で一緒だったんです」
「日下部と雲田で、班が同じで」
「なるほどね」

と言っても、部署が違って顔を合わせなくなれば自然と話さなくなる。

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