骨の髄まで
いやそんなことは、望んでなくて。
首をぶんぶんと振る私の姿は全く視界に入っておらず、二人は話を始めた。
「優秀な営業が流れるのは防がないと」
二人は頷きあってその答えに辿り着いたらしい。
「大丈夫ですからね、何もしなくて!」
「うまくやっとくから心配しないで」
星土さんがぽんぽんと肩を叩いてくれるけれど、何も信じられなかった。
とりあえず午前中を終えて午後は客先へと向かう。月野さんとは勿論顔を合わさないままだったけれど、戻ってあの二人が何を言うのかと考えると頭が痛い。