骨の髄まで
あの頃より成績が上がったかもしれない。
「今会えて良かったです」
頷きながら月野さんがほうじ茶を持って給湯室を出る。私もそれに続こうとコーヒーを持ち上げた。
「え」
「ん?」
給湯室入り口に居た星土さんが私と月野さんを見比べる。
い、いつからそこに。
同じことを先程も思っていたと、思い返す。
「やっぱり月野くん、日下部さんのこと」
「ちょ、ちょちょっと待っ」
ふふ、と嬉しそうな悪戯な顔をして手をパタパタと動かした。
「大丈夫、あたしと雲田くんだけで話してるから」
それもどうなの、とぼんやり考えてしまった。