骨の髄まで

あれから月野さんは何も言及してこないし、私も別にしていない。する必要もない。

昔馴染と言っても、話したことも殆ど無いので、こうして上司にならなければ声も知らなかっただろう。

「星土さんは月野さんのこと怖くないんですか?」
「うちら同期は月野くんのお陰でパワハラアルハラセクハラ上司を地方に飛ばせたから、崇めてるの。月野様って」
「じゃあ怖がってるのって」
「下の代がね。まあ仕事のできなかった新卒のサポートに月野くんが追われて、逆に新卒がパンクしちゃってそこから課長は月野くんをサポートには回して無かったんだよ」


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