骨の髄まで
ぐ、と親指を立てた星土さんに、雲田くんはよく分からないという顔をしながら親指を立て返す。
「行きましょう」
「ちなみにこの二人も居ます」
「月野さんも? 珍しいですね」
「日下部さんがいるので」
「ああ、なるほど」
雲田くんは納得したように頷いた。
何に、どこに納得したのか。
「じゃあ場所は追って連絡するから。ここは解散」
じゃ、と給湯室に残る星土さんに手を振られた。
私たちはとりあえずその場から散る。
「良いんですか」
隣に並んでいた月野さんに尋ねる。
「何がですか」
「絶対根掘り葉掘り聞かれますよ」