骨の髄まで
しかも多分この場合の標的は月野さんだ。
「この際なのでしておこうかなと」
「な、なにを……」
「牽制を」
誰に? と声に出す前に、月野さんは課長へ取られてしまった。先程会議の日程が、という話をしていたのを思い出す。
仕事、しよう。
悶々と考えていても仕方ない。私はデスクに戻った。
「え!? 二人は幼馴染ってこと!?」
乾杯の後にやはり根掘り葉掘り聞かれ、月野さんは素直に答えて私は横で黙っていた。