骨の髄まで
「あれ? 月野さんって月野グループの直系って話を聞いたような」
雲田くんは顎に手を当てながら考える。
「そうそう」
「日下部さんもその親戚ってこと?」
「末端も末端だし、親離婚してるから縁も切れてるけどね」
へえ、と星土さんは関心したように私を見た。
「感動の再会じゃないの?」
「日下部さんはそうでも無かったそうです」
「普通に会いたくなかったので」
正直に答えた。
正面に座る雲田くんが若干引いた顔をする。
だって本当にそう思ったのだから。
「何かしたの?」
星土さんは気まずそうな顔をしながらも月野さんに突っ込んでいく。