失恋したら、別の幸せが待っていました!~憧れの部長と溺愛婚
部長に溺愛されています
 今日は駅ビルの中のファーストフードで朝食を摂っている。

「もうちょっと早く起こして欲しかったですっ」

「俺は寝すぎても、家を出る三十分前に起きれば遅刻しないぞ?」

「男性と女性じゃ朝の準備の度合いが違うでしょ! それに、ちゃんと朝ごはん作りたかったのにな」

「そっかー、ごめんな。気が使えない男で」

 大和さん宅にお泊まりすると、たくさん可愛がられてしまうために朝は寝坊しがち。朝食を作る時間などなく、慌てて朝の支度をしてからのファーストフードでの朝食。

 自分でスマホのアラームをかけ忘れ、大和さんに起こされた。通勤や通学で行き交う人々を見ながら、チーズの入ったマフィンにかぶりつく。

「朝からファーストフードなんて、学生の時以来かもな。美月と来てるなんて、俺には新鮮な体験だけど」

「そんなこと言って、コーヒーしか飲んでないじゃないですか! ちゃんと朝食摂って欲しいから作りたかったのに!」

「怒った顔も可愛いよ、美月」

 アイスカフェラテを飲もうとした私の頬を指先でぷにっと押した大和さんは、隣で微笑んでいた。
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