失恋したら、別の幸せが待っていました！～憧れの部長と溺愛婚

　ちょっと待って！　私はプロポーズもされてなければ、結婚の承諾もしていない！

　いつかは……とは思っていたけれど、唐突すぎて頭の中がパニックしている。反論したいのに勇気が出なくてできない。

「報告は済んだんだ。皆、仕事に戻りなさい」

　皆が勝手に騒ぎ出して収集がつかなくなっていたが、大和さんの一言と睨みで一瞬にして静けさが舞い戻る。

　再びＰＣに入力する音が聞こえ、ひそひそ話も聞こえなくなった。大和さんも何事もなかったかの様にＰＣに向かって、仕事をし始めている。

　私も資料のまとめの続きをしなくてはいけないけれど、頭が上手く回転しない。プロポーズ？　されて嬉しいはずなのに、モヤモヤして陰っていて心が晴れない。

　どうしたら、三島さんに認めてもらえるのかな？　資料をまとめても作り直しかな？

「もっと配置とか色合いとか、工夫してみたら？　こっちの文章とこっちの文章も重複してる部分が多いから、どちらかだけで良いと思う」

「あ、なるほど！　ありがとうございます、梅田さん」

「いえいえ。三島も悪い奴じゃないんだけど仕事になると熱が入りすぎて、面倒な奴なのよ。毎度、ごめんなさいね」

「私が仕事ができないからいけないんです。教えて下さり、助かりました！」