失恋したら、別の幸せが待っていました!~憧れの部長と溺愛婚
「もう隠す必要ないんだから平気でしょ?」

 外は秋風が吹いていて寒かったが、左手だけは暖かい。

「もう遅い時間だから、何か食べて帰ろう」

「暖かいものが食べたいです。お鍋ならすぐにできるから、大和さんちで食べませんか?」

「土鍋とか鍋にする様な鍋がないよ。カセットコンロならあるけどボンベがない。駅前のスーパー間に合うかな?」

「微妙ですね、確か夜九時半まででしたよね。やっぱり外食しましょうか」

 手を繋いで歩けることが開放的で幸福感をたくさん感じている。

「帰ったら、すぐにお風呂入ろう。もちろん、今日は一緒に入るよね?」

「……えーと」

「業務命令だから」

「えぇー! ?何でぇ」

 大和さんが隣でニヤニヤしている。明日と明後日は土日だから、二日間丸々イチャイチャ日になる予感しかない。
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