失恋したら、別の幸せが待っていました!~憧れの部長と溺愛婚
「子供が産まれたらさ、泊まりで来たいな。その前に新婚旅行も行かなきゃな」

「楽しみが沢山ありますね」

 大和さんは疲れ知らずで話をしながら、車をコンビニの駐車場から出していた。大和さんとの我が子、想像しただけでもかわゆいだろうな。

「女の子なら美月に似て欲しいな。そしたら、絶対可愛いから」

「大和さんに似たら将来、美人さんになりそうですね。男の子なら超イケメンですね」

 こんな会話を平気でしてしまうなんて、バカップル丸出しだけれども二人きりだからできること、二人だから話せる話。楽しみを糧にして、明日からの仕事がまた頑張れそうだ。

「そう言えば、ご両親への挨拶はいつにしますか?」

「美月の実家には今度行くことが決まったから、問題はウチだな。ウチには報告だけで両親顔合わせだけで良いけど」

「そーゆーわけにはいきませんってば。ちゃんと行きましょうよ」

 大和さんは仕方なくみたいな返事をして、ご挨拶をどうするか? の会話に終止符が打たれた。大和さんのご実家こそ、きちんとしなければならない。何故なら、大和さんは大手広告代理店の跡取りなのだから。受け入れられなかったとしたら、きっぱり諦めるしかないと思っている。この気持ちはもちろん、大和さんには内緒の話だ。

 その後の私は街のネオンが眩しいにも関わらず、眠くなってしまい、いつの間にか寝てしまった。今日は大和さんが私のアパートに泊まるので、近くのコインパーキングに駐車してから起こされた。
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