失恋したら、別の幸せが待っていました!~憧れの部長と溺愛婚
 寝ぼけ眼な私だったが、お泊まりした荷物を下ろして、アパートまで歩く。夜も遅く、静まり返っている周辺。部屋に入りシャワーを浴びたら、倒れる様にベッドに倒れ込んでしまい、大和さんを置いてさっさと寝てしまった。

 遊び過ぎて、夕飯も軽い物しか取ってなかったが、食欲より何より、睡眠が優先になってしまう。

 夢の中でもテーマパークで大和さんと過ごしていて、眠りから覚めた後もまだ遊んでいる感覚がしていて、大和さんに笑われた。

 いつ寝たのかも、何時に起きたのかも分からないが、私が起きた時には大和さんがキッチンでドリップ式のインスタントコーヒーを飲んでいた。

「お、おはようございます」

「おはよう。冷凍庫に食パンが入ってたから、卵を焼いて挟んでみた」

 大和さんの手作りのホットサンドがキッチンに置かれていた。トーストされた食パンにスクランブルエッグとマヨネーズ、ケチャップが挟んである簡単な物。インスタントのコーンスープもあったので、粉を注いで出してくれた。

 私はビックリした上に嬉しくて、喜びながらホットサンドを頬張る。

「美味しっ」

「勝手に冷蔵庫見て作った。美咲の冷蔵庫はきちんと小分けしてあって驚いたよ」

 母からの作り置きおかず、冷凍してある食パンやロールパンなど、自炊したくない時の食材が常備してある。足の生えやすい野菜などは最低限しか買わず、特に大和さんの自宅にお邪魔するようになってからは冷凍野菜が多くなったかも。
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