失恋したら、別の幸せが待っていました!~憧れの部長と溺愛婚

 義理のお兄さんになるのだから、仲良くなってほしい。終日、ドライブを楽しみ、夕食を五人で食べてから大和さんは自宅マンションに戻った。

 私達は炭酸泉があるビジネスホテルに泊まり疲れた身体を癒し、次の日は横浜中華街などを散策し、両親と蒼空を駅で見送る。

 両親が一緒に行けなかった大和さんにお土産だと言って、ドッサリと買ってくれたので帰りは手荷物が重く、仕事帰りの大和さんと待ち合わせをして手荷物を手伝ってもらった。

「お疲れの所、すみません」

「大丈夫だよ。それにしても凄いお土産の量だね」

「全部、大和さんのですよ」

「ありがたく頂くよ」

 ゴルフウェアや有名所の焼売、味見をしたら美味しかったスイーツ等、私の両親の好み全開なお土産だった。

 蒼空は全くもってゴルフに興味がないので、大和さんがゴルフができると知って、舞い上がっている父である。

 籍だって入れたばかりなのに、大和さんの存在がもう自分の息子ばりの感覚である。そんな馴れ馴れしい両親でも大和さんは快く引き受けてくれて、「美咲の実家に泊まりがけで行ってゴルフしようかな」などと勝手に計画を立てようとしていて、メッセージアプリの交換までしていた。

 娘の私も仲の良さに驚いた。大和さんのマンションに着いて、そのまま泊まる予定の私はお鍋の用意をする。
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