失恋したら、別の幸せが待っていました!~憧れの部長と溺愛婚
「新婚旅行はどこに行きたい?」

「うーん、大和さんと行けるならどこへでも。英語話せないから国内でも構いませんよ」

「っぷ、俺だって日常会話ぐらいしか英語は話せないよ。日本人の観光客が多い場所なら、外国語話せなくても平気じゃない?」

「……そんなに笑わなくてもいいでしょ」

 海外は行った事がないので、英語を話せないとしたら行かない方が良いのかな? と正直思っていたので、そのまんま話をしたら、大和さんに笑われた。

「とにかく、今度の休みにでもパンフレットもらって来よう。美月は本当に可愛くて仕方がないな」

「まだ笑ってるー!」

「せっかくの新婚旅行なんだし、行きたい所にしようよ」

 大和さんはビールを飲んで鍋の鶏肉を食べながら、楽しそうに話している。

 仕事中はキリッとしている大和さんだけど、プライベートな時間はラフな格好で過ごし、前髪を下ろしている為、クールで仕事ができる部長とは掛け離れているた。オンとオフ、って大事なんだとしみじみ感じる。

 お鍋を食べ終わり、二人で食器の片付けをして、お風呂に入って、ベッドで横になる。大和さんは疲れているのか、ベッドで会話をしている途中でスヤスヤと寝息を立てて寝てしまった。

「おやすみなさい、大和さん」と呟いて、大和さんを抱き枕にするかのように抱きつく。すると大和さんが抱き返してくれて、お互いに向かい合わせになるような姿勢で眠りに付いた。

 大和さんと過ごす時間は、全てが大切。寝ている間さえも愛おしく、大和さんの愛情が感じられる。

 大好き、大和さん──
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