失恋したら、別の幸せが待っていました!~憧れの部長と溺愛婚
 最近ではネットCMも話題になっており、工房の契約数並びに売上高も大手広告代理店のトップを飾る事ができている。

 大和さんを含めた三人で少しだけ話をして、休憩終了時間が迫って居たので職場に戻って業務の続きに取り掛かった。

 クリエイティブマネージャーが言ってた大和さんの仕事の話が気になる。もっとこなしたい仕事があるのに私のためにセーブしているならば、大和さんに申し訳が立たない。

 営業部のトップとして君臨しているからには、仕事に打ち込みたいに決まっている。私のせいで契約数が下がったりしたら何て詫びたら良いのだろうか。

 私自身も大和さんの事を考えていると仕事が手につかない時もあり、いけない事なのは分かっているのだけれど。大和さんに直接聞いて見ようと思う。

 大和さん宅で帰りを待つ私。時刻はもう二十三時を過ぎていたので、流石に心配になった。

 電車で帰って来るはずだから、終電は間に合うだろうか? 結局、ただいまと帰って来たのは夜中の零時を過ぎていて私はリビングのソファーで居眠りをしていた。

「っふぁ、おかえりなさい、大和さん」

 ドアが開く音がしたので、飛び起きたのと同時にアクビが出た。コートとジャケットを脱いで、ネクタイを外している大和さんに急いで駆け寄る。

「ただいま。遅くなってごめんな、クライアントとの打ち合わせ後のプロデューサーとの打ち合わせだったから長引いたんだ」

 ごめん、ともう一度呟いてから私を抱きしめた。
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