親に搾取されてきたJKが、偏屈先生と出会って溺愛されるまで
 私は夢望先生の手を頭に感じたまま、同じように顎に手を当てて考えてみます。楽しいのに理由が必要なら、そしてそれが自由に選べるのなら──私は、たった一つ『夢望先生だから』を指さしたい。

「夢望先生が楽しそうだから、楽しい。のかと」

 私の答えを聞いて、夢望先生は。

「だからお前はマヌケじゃない」

 そう微笑んで、私の頭に置いていた手を頬へ寄せました。

「お前は俺が見込んだ下僕なんだ。俺よりも他の言う事を優先するな。つまらないクラスメイトは俺よりも魅力的か?」

 私が首を横に振ると、夢望先生は言いました。

「そうだ。お前は……胡桃くんは、胡桃くんに嫌な事をする奴らではなく、俺だけを見ていれば良い」
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