エリート御曹司は失恋した部下を溺愛したい

まず、『テンプレ通りにやることはない。担当者と相談したうえで自分なりにアレンジを加えてもいい』と言われた。
型にはめて作成していたので、やりにくかったのかもしれない。

ダラダラと長い文章を書かずに分かりやすく簡潔に書くことを心掛け、表やグラフ、写真などを用いて視覚的な部分から情報を伝える、商品のメリットデメリットの両面提示をする。
いいところだけを紹介しても取引先の信頼は得られないから、デメリットも示して誠実な印象を与えることが大切だとか、様々なことを教えてもらった。
そこから私のプレゼン資料は劇的に変化し褒められることが多くなり、他の書類作成などのモチベーションも上がったんだ。


「それと、頼まれていた売上推移表です」
「ありがとう」

久住部長が月ごとの売上推移表が見たいとのことで、それを作成したものを手渡した。
推移表を作成するにあたり、売上高や利益など数字の表だけじゃなく、グラフも利用し数字の見える化をした。
数字の羅列だけより、グラフもあった方が瞬時に情報把握が出来る。
これも久住部長に教えてもらい、自分なりに色を変えたりとアレンジを加えて作成している。
他の営業担当の人にもこの資料の作り方は好評で、私の自信に繋がっている。

「あと、売上実績表も出しておきました。データにもありますが、ボードゲームの売り上げが好調です。前にメディアで取り上げられてから小売店からの問い合わせが急増しています」

メディアの宣伝効果は絶大だ。