キスってなに?魔女の恋愛論・オルロフとエリーゼ・魔法の恋の行方シリーズ1
「みんな言うのよ。成人したら、すぐに結婚する。これは当たり前の事だって。
でも、これからの事を考えると・・不安で・・
これは不安を紛らすためのお薬なの」

妖精は、薬草リキュールの瓶を抱きしめた。

「それにお母様が選ぶ相手がどんな奴なのか・・まだ、わからないし」

妖精は首を横に振ってから、薬草リキュールをグググと飲んだ。
 
その様子を見て、オルロフは言った。

「そんな時は俺たちの国では、<ハグ>をするんだ。
怖い時とか、心配な時にね。
親は泣いているこどもによくする。
あと、久しぶりに会った友達にもするね。家族や親せきでも、挨拶のひとつだから」

この妖精は異界の住人だ。
自分の国のやり方が、通用しないかもしれない。


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