キスってなに?魔女の恋愛論・オルロフとエリーゼ・魔法の恋の行方シリーズ1
それでも、妖精の金の髪に唇を寄せてしまう。
甘い香りと幸福な時間。

オルロフは、少しだけ腕に力を込めた。
この瞬間が永遠に続けばいい。

妖精の肩が小刻みに震える。
「・・・・・?」

妖精が、オルロフの背中をバンバン叩いた。
「え?」

「キャハハハ!なに!これ?おかしいっ!」
妖精は笑い転げている。

「なぁんか、大きい丸太を抱えているみたい。
あなたのハグは、金貨1枚払ってもいいわ。
すごぉく笑える!!」

ああ、なんて事だ!

妖精は酔っぱらっていた。それも笑い上戸だった。

妖精は、オルロフの腕をするりと抜けて、薬草リキュールを瓶から口のみで飲んだ。

「あーーバカみたい。うじうじ悩んでいたなんて!
確かにあなたのハグは効くわ!
気分が良くなったし」

オルロフは頭を抱えた。
そうじゃない!・・・違うんだ!!

「なんか、フワフワする。これって魔法かしら?」

妖精は瓶を抱え、暖炉の脇に置いてある椅子に座った。

オルロフは椅子を引き寄せ、妖精の正面に座った。

こうなったら直接対決だ。
時間はある。めげるな!
先に進め!!

どうしてもこの妖精を自分のものにしたい。

強い衝動と欲望・・
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