キスってなに?魔女の恋愛論・オルロフとエリーゼ・魔法の恋の行方シリーズ1
くそっ・・なんだ・・この微妙な回答は・・・
オルロフの葛藤はまだ続く。

まず、キスの説明だ。

なんて言えばいい?どうやったら納得させられる??
薬草リキュールで回らなくなった頭で、必死で考える。

「その・・俺の国ではワインを買う時に味見をする。
産地やその年によって、出来、不出来が違うからな。

キスも同じだ。本当に好きな相手かどうか・・・
お互い味見、つまりテイスティングすることだ」

妖精もオルロフの説明に、うなずきながら聞いている。

「薬草リキュールもそうね。
作り手の好みで入れる薬草がずいぶん違うもの」

よし!よし!乗ってきたぞ!妖精!

「ハグが金貨1枚くらいなら、キスは金貨50枚くらいの価値があると思う」

ああ、吹っ掛けすぎているな・・オルロフは少し反省した。

「ふーん、そーなのぉ・・結構高価なのね」

「・・もちろん個人差はあるが・・価値観はひとそれぞれだし・・好みもあるし・・」

俺は何を言っているんだ!
何を弱気になっている・・・

オルロフは手の届く位置にいる妖精を前に、悩んだ。

「で、どうすればいいの?」
妖精が直球で攻めてきた。



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