キスってなに?魔女の恋愛論・オルロフとエリーゼ・魔法の恋の行方シリーズ1
「それによく知らない人と、同じベッドに寝るのは嫌だわ」

まったくもって、この目の前の妖精はわかっていない!!

「それも、3人とね」

妖精はしらっと、当たり前のように言った。

3人・・・?

なななななんと、爆弾発言が飛んできた!

オルロフの目はテンになった!!

脳の中は「この妖精が3人で、寝室でイタす状況」がモクモクわいてきて、制御できない。

「ああ、えっ?3人って・・・どういうことっ?!!」

食いついたオルロフの体が、グンと前かがみになった。

妖精は、ちょっと不満そうに唇を尖らせて、

「ああ、3人っていうのはね、私は夫を3人、もたねばならないの。
魔女の国は、うちと、アシュケナ、バリッシュ、ゴルテアの4つの家系にわかれるのだけれども、
それぞれの家系は・・・

毎年、当番の家系が花嫁を、残り3家が、花婿を出すしきたりなの。
だから妻1人に、夫が3人という形になるわけ。

当番は持ち回りで、今年はうちが花嫁を出す順番なの。
で、それで運悪く、私があたっちゃって・・・」

おいおいおい・・・それじゃあ自治会の役員当番の選出じゃないか・・・
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