キスってなに?魔女の恋愛論・オルロフとエリーゼ・魔法の恋の行方シリーズ1
「そ、そ、それは確かに、わかるよ。
そこんところ、不安になるのは。

よくわからん野郎が、しかも3人で、入れ替わり立ち代わりで・・・
そりゃそう思うのは当然だよ」

そう言いながら、オルロフはうなだれている妖精を、絶対に救い出すと決心を固めていた。

明日、朝一で、この妖精をつれてこの国からでる。

でも、それをするには彼女の「同意」が必要だ。

オルロフはうなりながら、戦略を練った。

「俺の国では、結婚相手を選ぶときは、お互いが好きだということももちろんだが、
相性も大事だって、言われるんだ。
結婚前に、相性を確かめる事は重要だ」

「相性・・・ってどんなことなの?」
妖精の疑問は続く。

「一緒にいて、お互いの思いやりが感じられるとか、癒されるとか、信頼できるとか。
これから家族になるし、将来的に、子どももできるから・・・」

妖精は「そこは理解できる」というように、コクコクうなずいた。

オルロフは心の中でつぶやいた

<カラダの相性も重要なのだが>

「でもね、みんな言っているわ。結婚すれば、何とかなるって」

妖精はため息をついてから、薬草リキュールを飲んだ。

彼女の不安を受け止め、解消するために、俺は何ができるのか?

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