キスってなに?魔女の恋愛論・オルロフとエリーゼ・魔法の恋の行方シリーズ1
「どんな気持ちがする?
俺は・・すごく幸せな気持ちだけど」

「そうねぇ・・森の中の・・大きな木の根元で毛布にくるまって座っている感じ」

妖精はクスクスと小さく笑った。

暖炉の火が心地よい。

薪のはぜる音が、この空間の静けさをより際立たせる。

ぱちっ

その音が、オルロフには次のステップに進む合図のように思えた。

「キスを・・してみようか」

そうだ。
この妖精は遅かれ早かれ、3人の男に体を預けることになる!!

そんなことは・・・俺が絶対に許さない!!

「そう、グスタフでは必ずキスをする前に、同意を必要とする。
お互いの気持ちを、言葉で言わなくちゃいけないんだ」

「もし、相手が同意しなかったら、どうなるの?」

妖精は焦点が合わない、揺れる視線をオルロフに向けた。

「同意を・・・しなければ、そこで「さよなら」になる」

オルロフは一息入れた。

「男の方があきらめられなくて、無理やりしようとするならば・・・」

グスタフの男は思春期になると、あの理論を叩き込まれる。

そんなことをしたら<永遠に、たたなくなっちまうぞ>
絶対の禁忌。

「その・・・たたなくなる・・・」
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