キスってなに?魔女の恋愛論・オルロフとエリーゼ・魔法の恋の行方シリーズ1

湖のほとりの小屋・18時

<湖の畔の小屋・18時>

「誤解がないように言っておきたいが・・・」
オルロフはゆっくり言った。

「俺たちは<愛の儀式>と言っている。
その行為は、子どもをつくることだけが目的ではないんだ」

妖精はオルロフのそばに立った。火かき棒を持っている。
危険だ。

「えー、なにそれ、じゃぁ、何のために交尾するわけ?
体力を消耗するし、時間の無駄でしょ!」

妖精は、かなり合理的な思考をする。

どうしたらこの妖精に理解させることができるだろう。
オルロフは考えていた。

「本当に好きな相手と、愛を確かめ合う。すべてを分かち合う。それは喜びだ」

「それって興奮すること?興奮はさめるでしょ!すぐに!」

妖精は即答した。

確かに事実ではあるが・・・男には賢者タイムがくる。

「口で言っても説明できない。体験がすべてだ。体験すればわかる」

俺には無理だ。オルロフは判断した。

「ふーん」
妖精は納得がいかないようだ。

「なぜ、君はあの時、指輪を投げたんだ?それにすごく怒っていた」
オルロフは聞いた。


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